がん化学療法
抗がん剤治療の多くは外来通院で行えます。大腸がん、胃がん、乳がん、肺がん、婦人科がん等多くのがん患者さんが入院する事なく外来通院で抗がん剤治療を行っています。吐き気や食欲不振、しびれや痛みなどの症状は支持療法によって緩和され、仕事の継続や日常生活の維持が可能です。外来通院によるがん診療の拠点部署がオンコロジーセンターです。
抗がん剤治療は日々進歩しています。新しい薬剤の導入によって治療成績は向上し、副作用を軽減させる支持療法の開発によって生活の質を落とすことなく治療が継続できるようになりました。それは、専門性の高い知識を持った医療従事者が集まり、組織の枠を超えてチームを結成し、チームが一丸となってがん治療に向き合うことによって実現されました。新たな薬剤の知識はすぐさまチーム内で共有され、効果的な薬剤や最適な支持療がチームで決定され患者さんに提供されます。
外来化学療法室では、一日40-50件、一ヶ月600-700件程度の抗がん剤治療を行っています。ペインクリニックや緩和ケア室も併設され、痛みのコントロールや心理的サポートなど、がん患者さんの全人的なケアを行っています。
自治医大さいたま医療センターは「地域がん診療連携拠点病院」に指定され、地域におけるがん診療の中核的な役割も担っています。
鈴木 浩一教授
市田 晃佑助教